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OKAMOTO'S、ザ・ビートモーターズ、倉木麻衣、黒沢健一のLIVE…

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まだ東京にいます。

昨日沖縄に戻る予定が、3日ほどのびました。
水曜日に「かりゆし58」のインタビューをしてから戻ろうと思ってます。
スケジュールがのびてよかったのは、黒沢健一クンのライブが観れたことだ。それも含めて今回の上京では4本のライブを観ることができた。


まずは上京初日(12/12)に観たOKAMOTO'Sのライブ@恵比寿リキッドルーム。
メンバーの身体の内側から溢れ出るエネルギーにやられっぱなしだった。
初期のストーンズやTHE WHOを思わせる、僕ら世代にはどこか懐かしさすら感じる音楽を平均年齢20歳弱の若者たちが真正面から向かう姿に、きっと僕の顔はやけていたにちがいない。ボーカルのオカモトショーのミック的風貌や動作、ドラムのオカモトレイジのキース・ムーン的ふるまいetc、ヤバいくらい楽しめたライブだったな。


内面エネルギーの爆発ライブなら、ザ・ビートモーターズも負けていない。
12/17@下北沢CUE。〈秋の全国ツアー2010 ドライブ天国TOUR〉の最終日だ。
200人も入ればいっぱいの会場はぎゅー詰め。ゆるい感じでメンバーがステージに現れたと思ったら、音が弾け出た瞬間、アクセルはベタ踏み状態。シートに身体が押し付けられるほどの加速感。以後、ずっとエンジンは加熱気味!

これまで発表した2枚のアルバムからはもちろん、インディーズ時代の自主制作盤『ON THE RIVERSIDE なんて荒々しいリバー』の曲たち(「かちこち先生」「ロック・フェスティバルの日」)も披露。さらにさらに、来年3/2にリリース予定の初のフル・アルバム『The First Cut is The Sweetest』からの新曲5曲をいちはやく聴かせちゃう、うれしい大盤振る舞いだ。この新曲中で一番残ったのが「車なのさ」。彼らにはめずらしいマイナーコードのロック。ニール・ヤングの「Cowgirl in the Sand」風アレンジで今までにはないバンドの顔を見せる。新たな挑戦的楽曲だ。こういう曲もアリだな。


翌日(12/18)は、倉木麻衣の〈LIVE TOUR FUTURE KISS〉@国際フォーラムホールA。来春まで続く全国ツアーの東京公演だ。僕は倉木の国際フォーラムでのライブを全部観ているが、毎回毎回彼女の成長ぶりを実感している。
今回は、彼女の動の部分と静の部分、アーティストパフォーマーとしての部分をすべて表現することで“今の倉木麻衣”が感じられるライブだなと思った。ツアーが始まったばかりなのでまだ多少ラフさは感じたが、それもまた今の倉木。ライブの流れが身体に入り、滑らかなステージを観る前にこの状態を観れてよかった。できるなら、ツアー後半にもう一度観てみたいと思っている。


c0193396_13371877.jpgそして昨日(12/19)は、黒沢健一の〈LIVE V.S.G.P 2010〉の2日目「V.G編 ギターと歌の夕べ」@東京グローブ座を観に行った。
黒沢は元L-Rのボーカル&ギター&コンポーザーだった才能豊かなアーティスト。僕は彼の生み出すポップな楽曲が大好きだ。今回は12/15にリリースした2枚組のニュー・アルバム『V.S.G.P』のレコ発ライブである。この新作のタイトルは、Vocal、Strings、Guitar、Pianoの頭文字を取ったもの。ライブ音源をベースにしてコーラス、ギター、リズム楽器をオーバーダビングしたDISC-1と、ライブを収めたDISK-2で構成した聴きごたえのある作品だ。
2日間行われたライブでは、ある意味この新作の空気感をステージ化したものだ。1日目の「V.S.G.P編 ストリングスとピアノと歌の夕べ」はボーカルとストリングスとピアノとギター編成でのライブ。2日目の「V.G編 ギターと歌の夕べ」はレコーディング時のオーバーダブパートの雰囲気が感じられるボーカルとギターのみによるライブだった。
2日目は二部構成。一部は黒沢のギター弾き語り。今日は来てくれて感謝的なWelcomeソングで始まる、自然体な感じの45分ほどのステージ。二部にはL-Rの〈Doubt TOUR〉に参加して以来の付き合いで、今回のレコーディングでもプレイしているギタリスト菊池真義が加わり、息の合ったセッションを聴かせる。
途中では「(エンジニアのハウス)スタジオでこんな感じでやってたよね」と、ソファと椅子に座りながら、即興的に始まり、徐々にアレンジが固まっていく過程を実際にステージで披露する。普段は観ることのできないセッション空間をじっと見つめるファンたち。スペシャルな演出だった。

家に戻って、『V.S.G.P』を聴いてみた。とってもいいアルバムだった。歌とストリングスとピアノによるライブ盤のDISC-2を聴きながら、1日目の「V.S.P編」も観たかったな、と思った。またこのスタイルでやってほしいな。よろしく。黒沢クン!
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by mahalohilo | 2010-12-20 13:33 | music | Trackback | Comments(4)  

毛皮のマリーズの新作『ティン・パン・アレイ』は冒険心あふれる傑作だ

c0193396_13143243.jpg上京してます。

先月沖縄に戻ってから2週間での再上京です。
ほんの2週間なのに、東京は秋からすっかり冬になっていました。
色づいた木の葉はまだ秋色を残しているけれど、大気の冷たさがまったく違う。ふーっと息をはくと、息雲がはっきり見えるようになった。

仕事がひとくぎりついたので、恒例の多摩川ウォーキングに行ってきた。
昨日のポカポカ陽気から、今日は急に冷えこみがきびくなったのでニット帽に手袋の完全防寒だ。
空からなにやら舞い降りてきた。ん、雨? それとも雪? 確かめるほどでもなく、すぐにやんでいた。
でもこのまま冷えこんだら、雪になるかも!?

c0193396_1315854.jpg今日のウォーキングBGMは──
空を覆った灰色の雲の感じと身体の芯から冷えてくる寒さに、かつて旅したロンドンやパリを重ねて、「毛皮のマリーズ」のセカンド・アルバム『ティン・パン・アレイ』を選んだ。

毛皮のマリーズは、最近僕が注目しているバンドBest3(ザ・ビートモーターズ、OKAMOTO'S、毛皮のマリーズ)のひとつ。ビートルズやT-REXなどブリティッシュのロックスタンダードのポップ性を消化した音世界と、志磨遼平の耳にひっかかって離れない独特のボーカルに惹かれる。

『ティン・パン・アレイ』は、前作よりもさらに冒険心の疼くままいろんな挑戦を盛り込んだ作品だ。
「序曲(冬の朝)」からアルバムは始まる。ロングトーンの歪んだギターに囁くようなボーカルは、どんよりと曇った空が覆った都会(東京)が朝を迎える絵が浮かんでくる。まさに「序曲」。

一転してポップな「恋するロデオ」へ。タイトルや明るいサウンドとは裏腹に、恋にやぶれたロデオが二人の街を去って行くシーンを描いた歌だ。沈みそうな心をわきたたせるようなトランペットの響きが逆に切ない。ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンが好みそうな(本人がスコアを書きそうな)ブラスアレンジだ。

クラリネットの旋律が物憂さ漂う「さよならベイビー・ブルー」では港町の汐の匂いを感じ、アルバム中最強ポップメロのシングル曲「Mary Lou」では幼いが故に許されない愛から解き放とうとする二人が歌われる。〈夢のような甘い口づけを大人は知らない…大人になればすべて許されるんだ…だからどこか遠くへ行こう〉

c0193396_13234034.jpgスペクターサウンドが軽快な(できればフィル・スペクターがアレンジに使うカスタネットを入れてほしかった!)「C列車でいこう」。個人的に、子供の頃からC列車(JR中央線)を使っている僕としては、しごく身近で親しみやすい歌だ。

フィリー(フィラデルフィア)ソウルのやわらかい音感が心地よいラブソング「おおハレルヤ」。ブラスのアレンジも、Rhodesの音色も、志磨の歌い方やフェイクも実にフィリーしていてイイ。

c0193396_132419.jpg愛することの素晴らしさをストレートに歌う「愛のテーマ」、それに続く「欲望」ともに弦楽器がさらに広がりと奥行きを与えている。

そしてクァルテットとピアノと12弦アコギによる「弦楽四重奏第9番ホ長調「東京」」で、アルバムは終わりを迎える。

東京の冬の朝から始まり、暮れゆく東京の夜の風景で幕を閉じる。その間には恋にやぶれた心を抱きながら、春の訪れを心待ちしていた主人公が、大切な人と出逢い、〈愛してるよ 君だけを そう 世界が終わるまで〉と思えるようになるまでの愛のストーリーが描かれている。

ビートルズに例えるなら、毛皮のマリーズにとっての『Sgt.Peppers』、それがこの新作だと思う。

毛皮のマリーズの『ティン・パン・アレイ』は、2011年1月19日にリリースされる。
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by mahalohilo | 2010-12-16 13:28 | music | Trackback | Comments(0)  

馬場俊英ツアー『悲しみよ、明日の星になれ』@中野サンプラザホール

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11月28日、馬場俊英の『LIVE TOUR 2010 悲しみよ、明日の星になれ』の東京公演、3年ぶりの中野サンプラザホール。

始まりの時を待つ会場内に、懐かしい歌が流れていた。
マリリン・マックー&ビリー・デイヴィス・ジュニアの「You don't have to be a star(to be in my show)〜星空のふたり」、マンハッタンズの「Shining Star〜夢のシャイニング・スター」etc.……それは馬場自身が選曲した80年代の名曲の数々だった。
そしてそれらは、どれも僕の想い出にも深く寄り添っている曲でもあった。
聴きながら、若い頃の記憶が次々と湧いてくる。この歌をよく聴いていた頃はこんなことをやっていたな。この歌の時は…。そういえば、ここ中野サンプラザは、僕らが結婚式をあげた場所だったな、とかね。音楽って本当に不思議な力を持っていると思う。曲を聴いただけで、こんなにもいろんな記憶が呼び起こされるのだから。

c0193396_18363884.jpg馬場の歌でもそういう想い出に寄り添っている曲がたくさんある。
リリースのたびに話を聞いていた初期の曲たち。なかでも「恋をするなら」「センチメンタルシティ・マラソン」「ティラノサウルスの恋」。
しばらく逢わない時を経た後で突然郵送されてきたアルバム『鴨川』に入っていた「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「鴨川」、何度も何度も聴きかえした「一瞬のトワイライト」「STATION」「スタート・ライン」、そして永遠の旅立ちをする前に、兄を力づけてくれた「いつか君に追い風が」「明日の旅人」……。どの曲にも語りだしたらとまらないくらい想い出の断片が歌に溶け込んでいる。
だからライブの時にそういう歌が流れてきた瞬間、急速に時を遡る。
曲が変わるたびに、時間軸を行ったり来たりするのである。

この夜のライブでは、オープニングのBGMから僕は時間軸を右往左往していた。


オリジナルヴァージョンにより近いカタチで演奏された「スタートライン」でライブは始まった。
以前ブログでも書いたが、それは妻が落ち込んでいる時に悲しみや辛さから立ち直るきっかけになった歌だ。どうしても馬場の生歌の「スタートライン」を聴いてほしくて、3年前の中野サンプラザホールに一緒に来たっけ…。

「一瞬のトワイライト」で20年前の自分を見つめ返し、「STATION」で過去の痛みのかさぶたが少しだけはがれ、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」では“ジロー”に若い頃の自分自身が重なる。レスポールじゃなくて、僕はギルドのアコースティックギターだったけど…。

そしてアンコールで馬場の音楽で辿る時間軸の旅は過去のマックスに。曲名は伏せるが、それは馬場のファーストアルバムに収められていた曲だった。このアルバムのインタビューをした97年当時の情景が脳裏に浮かぶ。野球少年だった頃のことをうれしそうに話す姿が思いだされる。
あの頃も、今も、自分自身としっかり向き合いながら、ひと言ひと言を大切に話す姿勢は変わっていないな、と思った。

「素敵なミュージシャンたちと出逢って、こうやってみなさんの前でライブができることは、僕にとって最高の宝物です」
最後に馬場はこう言ってステージを後にした。

懐かしい曲から未発表曲「悲しみよ、明日の風になれ」「海鳴り」まで全19曲。最初から最後まで、優しくてあたたかい空気が流れていたライブだった。
それは馬場の歌を受けとめ、ファン自身が想いをこめてステージの馬場に投げ返すことで繋がる気持ちのキャッチボールが、あたたかい雰囲気を生んでいたのだと思う。

僕にとってのいろんな想いの詰まった中野サンプラザでのライブ。
素敵な時間だった。

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by mahalohilo | 2010-12-05 18:48 | 馬場俊英 | Trackback | Comments(8)