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ZARD坂井泉水への記憶 part-1 その2

沖縄は今日も晴れ。
そろそろ梅雨明け宣言をしてもよいくらい連日晴天が続いている。

思い返せば、“あの日”も太陽がぎらぎら照りつける暑い日だった。
2005年5月27日。
ZARD坂井泉水さんが天に召された“あの日”。知人からその事実を知らされた瞬間を、今でも鮮明に思いだすことができる。
僕は沖縄に居た。
移住して10ヶ月目。
沖縄で知り合ったカメラマンの知り合いが営んでいる近所のカフェに、僕は居た。
そこで携帯が鳴った。ずっと坂井さんの取材をしてきた東京の雑誌編集者の知人からの電話。それが坂井泉水死亡の一報だった。
何を言っているのか、最初は彼の言葉が理解できずにいた。
話してくれる言葉を信じるというところへ脳の回路が繋がらなかったのだと思う。
それから時間をおいて、僕の方から連絡を入れて、もう一度確認したほど衝撃的なことだった。

七回忌。今、もう一度当時僕が記した想いをここに載せておきたいと思う。
坂井さんへの記憶を綴った第二弾。


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ZARD坂井泉水への記憶 part.1その2

 ZARD坂井泉水が神秘的な存在といわれたのはライブを行わなかったこともあるだろう。
 メディアへの露出ばかりでなく、デビューからずっとライブも封印してきた。
 この封印が解かれたのは、99年8月31日。大型クルーザーで行われた船上ライブでのことだ。ここには一般から募集し、100万通を超える応募の中から選ばれた600名が招待された。マスコミもいっさいシャットアウトした完全シークレット。まさにプレミアムなライブだった。

 これを機に、ライブを行ってほしい、という懇願するファンの想いは届かず、さらに5年の間待たされることになる。
 そして04年、デビュー14年目にして初めて行われたライブツアーが『What a beautiful moment Tour』。当初予定していた大阪1、東京2の全3公演のチケットは即日完売。追加公演を求めるファンの熱い要望に応えて、最終的には全国9ケ所11公演のツアーとなった。

 僕は4月8日のパシフィコ横浜国立大ホールと、7月23日の最終公演、日本武道館を観た。
 想像以上に坂井泉水のヴォーカルには声量があって、パワフルだという印象をもった。総勢17名のサポートメンバーによる肉厚なサウンドに、彼女の“歌”はまったく負けていなかった。
「私はいつも言葉を大切にしてきました。音楽でそれが伝わればいいと願っています」とMC(曲間のおしゃべり)で語っていたように、歌詞の一言一言が自然と身体に吸い込まれていく感じで、“歌”が伝わってくる。
 ZARDの歌に触れながら、過去にその歌を聴いた頃の想い出が次々と湧きだしてきた。
 ライブの間中は、ずっとそのくり返しだった。会場にいたファンの人たちも同じだったのだろう。誰もが一緒に歌を口ずさみ、最後まで会場全体がひとつになった素晴らしいライブだった。
 ただ本人は後に、「MCが課題ですね(笑)」とは言っていたが…。
「年齢層が幅広いので、共通の話題ということを考えると悩みます。毎回、自分の言葉で話そうと思っているので、コンサートが近づくと、次はどうしよう…と胃が痛くなっていました(笑)。でもまたいつかやりたいと思っています」


 インタビューの中で、彼女の人となりが見えてきたのは、やはりプライベートの話題に触れた時。例えば、こんな感じだ。
 歌をレコーディングする時にスタジオのブース内にいつも持っていくモノは?
「マイマグカップ、それと“ピンクのスリッパ!”(笑)」
 最近の趣味は?
「油絵を描くこと。先生について習い始めたので、よく伊東屋に画材を買いに行くんですけれど、割引券をいただき、ニコニコして帰ってきます(笑)」
 03年のアルバム『止まっていた時計が今動き出した』の時のエピソードを尋ねると…。
「撮影のために衣装を探しにいったのですが、あまり思っていたものが見つからなくて。仕方なく1~2着、母のを借りました(笑)」
 そしてきわめつけは、実家で飼っている愛犬(ヨークシャテリア)の話になると……。
「帰ると、お帰りなさい!と出迎えてくれるので、すごくうれしいですね。家ではイバってますが、散歩で外に出すと一変してしおらしく、怖がりやさんになるので、困った娘です(笑)」と愛犬にデレデレな素顔の彼女がみえてきて微笑ましかった。 
                            (つづく)※転載を禁ずる

         

by mahalohilo | 2013-06-13 12:47 | ZARD | Trackback | Comments(0)  

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